本屋さんで待ちあわせ
三浦しをんさんは本が好きです。
それは今まで出版されてきたエッセイでも幾度となく書いていますし、本好きが高じて書評もしております。
そんな著者が正確に何度目かは分かりませんが、またも書評やエッセイを纏めた一冊が本書です。
挨拶では同じ様に本への愛を叫び、本の中ではオススメに関する書評とお気に入り箇所について熱弁をふるっております。
書評に関しては日記風だったり、今まで出したエッセイの様に読みやすい文章なので真面目な書評が苦手な人でも大丈夫です。
しかし、紹介されている本は著者の好みですし、誰もが知っている作家は少ないので著者のファンや読書の幅を広げたい人でないと楽しめないかもしれません。
しかし、確実に書けることが一つだけあります。
それは著者が紹介する書籍や作者が本当に好きな事です。
星新一が最後まで自身が手掛けた作品を手直ししていたこと、作家ながら庭造りと写真がプロ並みの丸山健二の著書について、など紹介する一冊を本当に丁寧に読んでいるのが分かる内容です。
面白い本を見つからない、そんな方には楽しい本を探す参考書の一つとして読んでみることをオススメします。
初版:2012年10月/大和書房