桃色トワイライト

本書は作家「三浦しをん」さんが一人暮らしの為に「引越し」をする話から始まります。

「引越し」と書いていますが、実家から遠く離れていないので真の意味で「一人暮らし」とは言いづらいですね。
そして、肝心の内容は妙に個性的な家族や友人と交わす会話や、その時に見たドラマや映画に対する「個人的な感想」を妄想や主張を織り交ぜて綴っています。
初版発行が2005年で収録されている内容は2004年のエピソードが多いので、ドラマだとSMAPの香取慎吾さん主演の「新選組!」の事が多いですね。
そんな作者のエッセイ本は、すでに数冊ほど出版しているので、それらを読んでいる人からすると相変わらずだなあと思うでしょうね。
初めて読む人は小説の雰囲気と違うので、驚かれると思います。

さて、そんな本書の中で私が最も気に入ったのは、本のタイトルに関係あるエピソードです。
本書のタイトルは作者の漫画愛好仲間であり、担当編者さんの方が付けたんですが考案までの経緯が面白かったですね。
この話では前半にドラマ「新選組」の話が書いてあったのに、後半の「少女漫画タイトルの法則」に全て持っていかれました。
たしかに「少女漫画」って、聞いただけで「ああ、少女漫画だな」って分かるタイトルが多いと思います。
ですが、タイトルの印象が強すぎて内容が全く想像できない。
本書では、それを作者がエッセイの一つとして書いてたのですが、この話を読んだ際は思わず「たしかに」と真面目に頷いてしまいましたね。
その後で大笑いしたのですが、そんな風に気に止めなかったことが実が面白いと気付かされる事があります。

初版:2005年8月/太田出版
文庫版:2010年3月/新潮文庫

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