あやつられ文楽鑑賞

暗い舞台の中で三人の人間によって命を吹き込まれた人形が、義太夫と呼ばれる人の語りと三味線の響きに合わせて物語を演じる。
この人形によって演じられる芸能を「人形浄瑠璃」また「文楽」といいます。
「曽根崎心中」に「仮名手本忠臣蔵」など、有名な演目もあるので一度くらいは聞いたことがある人も多いと思います。
本書は、そんな伝統芸能を知らなかった作者がインタビューや資料また落語に触れ、この「芸能」にハマッた記録ですね。
こうした伝統芸能を扱った本は難しそうだと身構えていたんですが、作者の思わず笑ってしまう妄想や、段々と「文楽」に熱をあげていく様子がコミカルに書かれていて、面白かったですね。

その一方で初めて読む人にも分かりやすいように最初に専門的な言葉の説明や、インタビューする人のプロフィールがあって読みやすかったですね。
「文楽」と聞くと、何百年という長い歴史の中で培われて文化なので関わっている人も威厳があったり、またとっつきにくそうなイメージがあったんですが、本書を読むと気さくな人もいるんだなと思いましたね。
ですが、やはり伝統ある「文楽」は凄いんだと分かる内容でもありました。
何かのきっかけで「文楽」に興味が湧いた際は、是非とも読んでほしいですね。

初版:2007年5月/ポプラ社
文庫版:2011年9月/双葉文庫)

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