舟を編む

この作品は2013年4月に映画化された作品です。
物語は辞書に魅せられ、辞書の制作と出版に人生を捧げた荒木が定年と妻の容体の悪化に伴い、出版社を去る所から始まります。
荒木は自分が抜けても辞書の制作に支障が出ないよう、代わりになる人物を探すことにします。
そして、今作の主人公である「馬締」と書いて「まじめ」と読む「馬締光也(まじめ みつや)」を見つけ、営業部から辞書制作部に引っ張ってきます。

趣味は通勤時に駅のエスカレーターで、人が滞りなく進む様子を観察すること。
口下手で親友は一匹のネコ、人付き合いが苦手な27歳。
そんな馬締は最初こそ戸惑いますが、次第に自分を引っ張った荒木と同じく辞書に魅せられ、無数の言葉の海に漕ぎだす舟となる辞書「大渡海(だいとかい)」の編纂に関わっていくのです。
それだけでなく、同じアパートに越してきた女性に馬締は「恋」をします。

最初は扱っているテーマが「辞書編纂」と聞き、真面目な人間ドラマだと思って読んでみたら、ちゃんと恋愛小説にもなっている。
この構成には驚かされました。
また、専門用語も説明があって難しいとは感じず、主人公の純朴さもあって読みやすい作品でした。
静かな作品が好きな人にオススメですね。

初版:2011年9月/光文社

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