秘密の花園

母を亡くしばかりの那由多、幼稚園から高校までエスカレータ式で上がってきた淑子、本屋の娘で同級生達と違う雰囲気を纏う翠。
この三人は同じカトリック系の女子高「聖フランチェスカ」に通う同級生だった。
一人は過去のトラウマを消すため、一人は思いを寄せる教師に受け入れられたいため、一人は友人に対して抱く感情のため。
それぞれが「少女」として「私」として、行動する。
そんな三つの短編が収録されています。
この作品は「性」を強く意識した内容が多く、少女マンガの様な話が「恋愛」のキレイな一面が好き人にはオススメしません。
逆に、思春期の少女達の「内面」が知りたいと思う人にはピッタリでしょう。

また、初めて作者の小説を読む人にはショッキングかもしれませんが、この年代の持つ繊細さや残酷な部分が垣間見れるます。
そんな彼女達を取り巻くのは、幼稚園から同じ人達の割合が多い学校、そして「敬虔な神の教え」を説く授業です。
授業の場面では聖書の一節も取り上げられます。
主人公達は「性」に関する事で悩んでいるのに、その物語に「神の花嫁」と呼ばれるシスターが登場する。
このギャップが作品に「個性」を与えているのかもしれません。

初版:2002年3月/マガジンハウス
文庫版:2007年3月/新潮文庫

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