ロマンス小説の七日間

海外書籍を翻訳を仕事にしている二十八歳の「あかり」は、英国中世騎士道ロマンス小説の翻訳を行っていた。
作中で登場する歯の浮くセリフや突拍子もない展開に困惑していた。
しかし、そんなあかりを更に混乱させる事態があった。
それは半同棲中の彼氏の「神名」が会社を辞めてきたと宣言したのだ。
理由を聞いてみるも、人生に疲れたり、何か別の目標が出来たとは思えない。
そんな彼の行動に驚くあかりの元に、今度は父が骨折したとの連絡が入ります。
そのせいか苛立ちが生まれ、その気持ちが翻訳にまで影響してしまいます。
やがて、小説は原作を離れ、ついには思わぬ展開を迎えてしまいます。
こうなっては翻訳ではなく、自分の創作だとあかりは焦ります。
あかりは無事に小説を翻訳できるのか、神名との関係はどうなるのか。本書は、そんな彼女と彼の七日間を辿る物語です。

本書の面白い点は、主人公の「あかり」が翻訳する小説と現実が交互に展開される構成です。
最初に小説の部分がくるので「歴史小説」と勘違いするかもしれませんが、すぐにあかりが耐えきれず根を上げるので御安心下さい。

ですが、ロマンス小説と作者の恋愛小説が読みたい方には、オススメの一冊です。

初版:2003年11月/角川文庫

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